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2006年 5月 16(火曜日)

RailsとMySQLトランザクションモードの関係

RailsによるアジャイルWebアプリケーション開発のp.151に載っているテストtest_validateがうちの環境ではFailしてしまいました。Rails(ActiveRecord)のテストがトランザクションモードを使うようになっていたのですが、MySQLがトランザクションに対応していないモードで動作していたのが原因でした。以下はその詳細と解決方法です。

うちの環境はこんな感じです。

OS: NetBSD 3.0
DB: MySQL 5.0.20
Ruby: 1.8.4
Rails: 1.1.2
Activerecord: 1.14.2

Failしたテストのコードは以下です。(39行目は本には"Should be positive"となっていましたが、モデル側で出しているメッセージは違うものだったのでそれにあわせて変更しました)

26 def test_update 27 assert_equal 29.95, @product.price 28 @product.price = 99.99 29 assert @product.save, @product.errors.full_messages.join("; ") 30 @product.reload 31 assert_equal 99.99, @product.price 32 end 33 34 def test_validate 35 assert_equal 29.95, @product.price 36 @product.price = 0.00 37 assert !@product.save 38 assert_equal 1, @product.errors.count 39 assert_equal "は0より大きくなくてはなりません", @product.errors.on(:price) 40 end

テストを実行すると、以下のようにFailします。

% ruby test/unit/product_test.rb Loaded suite test/unit/product_test Started ..F Finished in 0.943026 seconds. 1) Failure: test_validate(ProductTest) [test/unit/product_test.rb:35]: <29.95> expected but was <99.99>. 3 tests, 11 assertions, 1 failures, 0 errors

http://www.ruby-forum.com/topic/64764にのっていたのですが、MySQLがトランザクションに対応していないモードで動作しているのが原因のようです。 http://www.linuxworld.jp/special/-/20081.htmlによると、MySQLではデータをハンドリングするストレージエンジンと呼ばれる機構をいくつか持っていて、デフォルトではMyISAMと呼ばれるストレージエンジンを使用しています。ところがMyISAMはトランザクションモードに対応していません。

上記テストがFailしないようにするには、2つの方法があります。

トランザクションを使わないモードでテストを動作させる
MySQLのストレージエンジンにトランザクションモード対応のものを使用する

それぞれ試してみました。

1. トランザクションを使わないモードでテストを動作させる

test/test_helper.rb を編集して、トランザクションを使わないようにします。

self.use_transactional_fixtures = false

これで、テストでFailしないようになりました。

% ruby test/unit/product_test.rb Loaded suite test/unit/product_test Started ... Finished in 0.795255 seconds. 3 tests, 14 assertions, 0 failures, 0 errors

2. MySQLのストレージエンジンにトランザクションモード対応のものを使用する

MySQLのストレージエンジンとしてトランザクションに対応したInnoDBを使用します。InnoDBはMySQLコンパイル時に組み込まれている必要がありますが、幸い手元のものはInnoDBが使えるようになっていました。
実際にInnoDBを使用するには、

mysql初期化ファイル(my.cnfなど)でデフォルトをInnoDBに設定する
テーブル作成時にInnoDBに設定する

方法がありますが、今回は後者を試します。
具体的には、以下のようにテーブル作成時にSQLのcreateの最後にtype=InnoDBを追加します。

create table products ( id int not null auto_increment, title varchar(100) not null, description text not null, image_url varchar(200) not null, price decimal(10,2) not null, date_available datetime not null, primary key (id) ) type=InnoDB;

すべてのテーブル作成時に同様にtype=InnoDBを追加したところ、こちらもFailは起こらないようになりました。

実はあとでtest/test_helper.rbのコメントを読んでみるとこのことが書かれていて、InnoDBが使えるんだったらそうしたほうがお勧めのようです。

2006/05/17追記:
上記の本のにuse_transactional_fixturesの説明がのってました

このエントリーに定義されたタグ: mysql, netbsd, rails, ruby

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投稿者

Hideki ONO

at 14:34 | コメント (0) | トラックバック (0)

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